2018年08月01日

国はB型事業所利用者の工賃向上をあきらめたのか・・それとも・・

平成30年度 報酬改定により、就労継続支援B型事業の工賃倍増達成加算が報酬化される事で、実質廃止となりました。

基本報酬
584単位

4.5万円以上 645単位

3万円以上4.5万円未満 621単位

2.5万円以上3万円未満 609単位

2万円以上2.5万円未満  597単位

1万円以上2万円未満 586単位

5千円以上1万円未満 571単位

5千円未満 562単位


あえて、色分けしてみましたが、月額平均工賃3万円未満については、5千円単位で報酬が組まれている事に対して、3万円以上の工賃支給だと、更に上の工賃を目指そうと思った場合、4万5千円まで報酬は変わらず、いきなり、1万5千円のアップを求められています。

なぜでしょう・・?

所謂、「授産施設」の頃から工賃向上は謳われていて、月額3万3千円を目指していたはずです。

私たちそてつも、平均工賃3万円支給を目標に掲げ、利用者、職員ともに、月額平均3万円を支給できるように頑張ってきましたが、それでも今回の報酬改定では22単位の大幅な減額となりました。(前年度:目標工賃達成加算Ⅱ型 受給)

そてつはB型に約100名の利用者が通っているので、22単位でも予算的には大打撃です。

先日、就労系事業所の施設長の集まりで今回の報酬改定について話してみましたが、「あまり影響なくてほっとした。」という意見が多く聞かれました。
「影響がない」事業所はほぼ、全国平均の1万5千円前後の工賃を支給している事業所です。

なぜ、3万円以上を支給している事業所が減額にうな垂れ、全国平均支給額前後の事業所が「ほっとしている」のでしょうか?

「ほっとしている」事業所が今後、工賃向上を目指していくでしょうか・・?

国は平均工賃をもとにメリハリの効いた報酬にするとの事でしたが、これが、メリハリ?
私にはまったくそう思えません。

国はB型事業所の工賃向上をあきらめたかのような報酬改定です。
それとも、一番多いであろう全国平均並みの工賃を支給している事業所等々や組織への忖度?

今年度も工賃向上計画を県に提出しましたが、モチベーションの低下は避けられません。

工賃向上には人的、設備的充実が必須ですし、それには予算の裏付けが必要です。

決して、3万円が高工賃だとはいいませんが、それでも、しっかりと結果を出している事業所が評価され、更に工賃向上を目指していけるような報酬体系になることを強く求めて行きたいと思います。

施設長 盛島





Posted by そてつの会 at 12:14│Comments(0)
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